シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア(以下、シーメンス)は本日、日本発の人工知能(AI)技術のリーディングカンパニーである株式会社Preferred Networks(以下PFN)が、次世代AIプロセッサの電力効率最適化のためにシーメンスのPowerProパワー解析および最適化プラットフォームを採用したことを発表しました。
2014年に設立されたPFNは、機械学習、ロボティクス大規模プラントの自動運転などの分野において最先端の技術開発を行っていることで知られています。同社は、製造、医療、素材といった多岐にわたる業界に革新をもたらす企業と協働し、各社のオペレーションに最適なAIソリューションを開発しています。
PFNは、様々なレジスタ転送レベル(RTL)機能を最適な消費電力で実現するPowerProを利用して、卓越したパフォーマンスと低消費電力性能を両立する新世代のAIプロセッサを開発しています。シーメンスのPowerProパワー解析および最適化プラットフォームは、RTLとゲートレベルいずれの設計においても正確かつ迅速に消費電力を見積もることにより、RTLの開発時に、設計チームが電力の問題をいち早く発見して対処できるようになることから、PFNが取り組んでいる次世代AIプロセッサ・デザインにおける電力効率の大幅な向上につながります。
PFNのコンピュータアーキテクチャCTOであり神戸大学特命教授を務める牧野淳一郎氏は、次のように述べています。「シーメンスのPowerProを用いることで、省エネ性能に優れた低消費電力のAIプロセッサを設計できるようになりました。この先進技術により、PFNは様々なプロジェクトを次のステージに引き上げることができます。」
RTLの消費電力を自動的に最適化するPowerPro パワー解析および最適化プラットフォームは、高性能で豊富な実績を持つ現在市場で入手可能な唯一のソリューションです。ディープ・シーケンシャル分析技術に基づき、最も効果的なクロックとメモリゲーティングの経路をすばやく特定することで、デザイン全体の電力効率が大幅に向上します。
シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアのデジタルデザイン・クリエーション・プラットフォーム担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー、アンクール・グプタ(Ankur Gupta)は、次のように述べています。「PFNの次世代AIプロセッサ設計における電力効率向上に向け、シーメンスのPowerProが採用されたことを光栄に思います。優れた省電力性を発揮する次世代半導体の設計を支援するPowerProを活用したPFNの革新的な次世代AIプロセッサがもたらす未来を心より楽しみにしています。」
Siemens PowerProの詳細については、こちらをご覧ください: https://eda.sw.siemens.com/en-US/ic/powerpro/